2006年に登録されたチリ5番目の世界遺産が「セウェルの鉱山都市」です。
Sewellと記載されるので、セーウェルやスウェルと呼ばれることもあります。
場所は、首都サンティアゴの下にある第Ⅵ州リベルタドール・ベルナルド・オヒギンス州にあるので、サンティアゴからの1日ツアーで訪れることができます。
片道約2時間ちょっとで着くので行きやすいですね!
スペイン語留学でちょっと自分のスペイン語力を試してみたいなぁ…と思った時に週末行ってみてはどうでしょう?
多くは週末に催行しています。
セウェルとは街の名前なのですが、なぜセウェルがこんなにも有名かというと、その背景には「銅鉱山」があります。
セウェルの鉱山都市を語る前に、銅はチリで最も割合を占めている重要な産業であることを理解することが大切です。
現在、チリは世界の銅の約3分の1を生産し、日本や中国をはじめ世界各国に輸出をしています。
セウェル一帯は世界最大の地下銅鉱山「El Teniente(エル テニエンテ)」があり、チリで初めて銅のための産業都市として作られたのがセウェルです。
(ちなみに、チリで世界最大の銅鉱山はチリ北部アントファガスタのカラマという都市にある「Chuquicamata(チュキカマタ)」)
セウェルの起源は1905年。
チリ政府がアメリカのエンジニアで起業家であるWilliam Bradenに「El Teniente」の開発の権限を与えたのがきっかけでした。
彼は鉱山開発と同時に道路や電車、キャンプを建設。
1910年代には住宅や生活サービスを含めた生産都市としてどんどん重要度を増していきます。
1960年代の最盛期にはなんと人口15,000人まで達し、チリの色々な地域やアメリカからの専門家までセウェルに住んでいたとか!
しかし、その後、銅山が国有化されたタイミングと同時に、セウェル住民をこの州の州都であるランカグアに移転する計画が始まったため、セウェルはどんどん都市としての機能を失っていきます。
1980年にはその役目を終えました。
歴史的貢献という意味の他に、セウェルが世界遺産に選ばれたのは、その街並みにあります。
階段の街とよばれるほど街は斜面に建てられ、通常の道路が存在しません。
建物はアメリカ風を基調にカラフルな建物が並びます!
また、温水プールやボーリング場などの娯楽施設も充実。
大変住みやすかったことを想像させます。
チリの首都サンティアゴでスペイン語留学をするなら、ぜひとも住む国の重要な産業や歴史を知っておきたいもの。
週末のお休みを利用して訪れてみてはいかがですか?